公開研でSNSへの対処法を学ぶ
本年度の公開ケース研究会が10月4日、手稲区民センターで開かれました。テーマは「デジタルタトゥーって何?子供を被害者にも加害者にもさせないためには…」です。
手稲区と手稲区保護司会、札幌手稲更生保護女性会が主催。区内の中学校長や青少年育成委員、生徒の保護者ら96人が参加しました。社会を明るくする運動の行事で、今年で28回目にあたります。
高久政行手稲区長が「今日得られた情報を生かしてほしい」とあいさつ。最初に新稜中の森長弘美校長が「その送信、ちょっと待って」と題して講演しました。それによると、9月初めのアンケートで全校生の95%がスマホなどの携帯端末を所持。電話やメール機能のほか、ライン、インスタグラム、X、ティックトックといったSNSを利用し、3年生のSNS利用者の3割が問題のある動画や写真を見ていました
デジタルタトゥーとは、動画や写真が写っている本人の承諾なしにネットにいつまでも残ることです。森さんは「家庭でできることは、スマホの使用時間、使う場所、フィルターをかける、料金について子供と話し合って、約束を徹底してほしい」と保護者らに呼びかけました。
次いで手稲署の植田健太警務係長が「SNS利用の脅威について」具体的に法律や事例を紹介しました。「何かあれば警察に相談してほしい」と求めました。
このあと、参加者は10のグループごとに感想や質問を出し合いました。それらに、講師2人を含む4人の助言者が壇上から答えました。北村美道・保護観察官は「ある人が服役して社会復帰する時に逮捕時の記事が実名で残っていると、就職活動にまずい。これもデジタルタトゥーの典型」と語りました。高橋靖昌・札幌市教委児童生徒係長は「SNSの管理やルールづくりには、学校教育だけでなく、家庭の協力も重要」と述べました。